第16回日本認知症予防学会学術集会

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大会長挨拶

第16回日本認知症予防学会学術集会 大会長
奈良県立医科大学 脳神経内科学講座 教授
杉江 和馬

 このたび、第16回日本認知症予防学会学術集会の大会長を拝命いたしました。2027年9月17日(金)から19日(日)までの3日間、奈良県コンベンションセンターを会場に、現地開催とオンデマンド配信によるハイブリッド形式で開催いたします。本大会では「古都奈良から考える認知症予防の新時代」をテーマに掲げ、悠久の歴史が息づく奈良の地から、新時代の認知症予防のあり方を展望したいと考えております。

 現在、わが国の認知症診療は大きな転換期を迎えています。2024年の「認知症基本法」施行により、認知症の人と共生する社会の実現が法的にも位置づけられました。また、抗アミロイドβ抗体薬の登場は診療体系に大きな変革をもたらし、発症前から進行抑制、生活の質の維持に至るまで、「あらゆるステージにおける予防」の重要性が改めて注目されています。今こそ、本学会が培ってきた予防学を社会実装へとつなげる時であると考えます。
 本学会の大きな強みは、医師のみならず、さまざまな医療職や行政・企業関係者などが集う多職種連携にあります。専門性の垣根を越えた「共創」こそが、認知症と共に生きる社会を支える基盤です。本学術集会でも、それぞれの職種が培ってきた知見を結びつけ、実効性のある認知症予防のあり方を議論する場にしたいと考えております。
 本大会では、参加者による知の融合を、開催地である「奈良の知恵」とも重ね合わせたいと思います。大和路を歩くこと、大和茶や柿、吉野葛、茶粥などの伝統的な食文化、寺院で育まれてきた精神修養など、奈良には古くから心身を整える暮らしの知恵が息づいています。こうした伝統を最新の医学と結びつけ、科学的根拠に基づく「新しい時代の予防モデル」として発信していきたいと存じます。

 運営にあたっては、副大会長の岡田俊先生(奈良県立医科大学 精神医学講座 教授)、顧問の和泉唯信先生(徳島大学大学院 臨床神経科学分野 教授)、成本迅先生(京都府立医科大学大学院 精神機能病態学 教授)にご参画いただき、多角的な視点から充実したプログラムを準備してまいります。
 会場周辺では、鹿の遊ぶ奈良公園や数々の歴史的建造物が皆様をお迎えします。本学術集会での研鑽とともに、奈良の歴史と景観に触れ、新たな着想を得ていただく機会となれば幸いです。秋の気配が深まる大和路で、皆様とお目にかかれることを心より楽しみにしております。多くの方々のご参加を、心よりお待ち申し上げます。

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